音楽映画としては、充分過ぎるほどにパンチの効いた「ローズ」🎥
主演のベット・ミドラー演じるローズのアクの強さと、男性とは対等以上の付き合いに拘る対抗心の強さを持つエゴイズムな女性なんですが、こころの何処かでは常に愛する人が傍に居なければ落ち着けない弱さも持っている。
そんな不安定な精神状態で、歌うことに全てを捧げる姿は美しく、また哀れでもあります。
ベトナム戦争中の60年代のアメリカで、酒と麻薬に溺れながら歌い続けた女性ロックシンガー「ジャニス・ジョプリン」がモデルの映画です。
ベット・ミドラーの芝居がどんでもなく良くて、
あの唯一無二な歌声やパフォーマンスまでジャニスにそっくりなんですよ。
顔は似てないんですけどね💦
ラストは圧巻のパフォーマンスで、ステージ上で散る生き様。
まさにロックです。
そんな映画のサウンドトラックとして
アメリカのロックが好きな方にはオススメな映画ですが、サウンドトラックもまた良い一枚です。
Bette Midler
The Rose (オリジナルサウンドトラック)
1980年
映画のオーバーラップという感じになってしまうんですが、ラストシーンで流れる「ローズ」これにグッときます。
日本では「アルジャーノンに花束を」の主題歌と言うとわかる方も多いかもしれません。
もしくは、ジブリ作品の「おもひでぽろぽろ」と言えば、わかる方も・・・
「愛」の怖さ、切なさ、そして大切さを感じる歌詞
歌詞は要約すると・・・
“愛”についてなんですが、愛の怖さ・切なさ・そして何より大切さを伝えてる。
そんな歌詞にピアノを基調としたメロディーの切なさも相まって、美しくも切ない一曲となっています。
このなんとも言えない世界観が、映画ではロックンロールとの対比として感じさせてくれます。
おわりに
史実を元にした音楽映画としては、QUEENの「ボヘミアン・ラプソティ」もあげられます。
自分が愛と酒とドラッグに溺れながらも、自分が信じる音楽を歌い続けるといった感じ。
結局、音楽に没頭していくことによって、本当の意味での愛に出会う。
なんとなく、「ローズ」と「ボヘミアン・ラプソディ」2つの共通点のような気がします。
レコード情報
Bette Midler – THE ROSE 〜Original Soundtrack Recording〜
リリース:1980年
レーベル:アトランティック レコード
規格:12インチLP アルバム、stereo 33RPM
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