昨日は80回目の広島原爆の日でした。
80年の時間が経過して、その悲しい歴史も次第に風化をしてきているように感じます。
核兵器の保有などを声高に叫ぶような政治家が現れるなど、キナ臭い状況へと進んできているのが、今の日本の現状なような気がします。
正直、レコードや音楽に関するブログなので、政治的なことについては、多くをここで語るのはやめようと思いますが、今回は我らがハマショーについて少しこれらに絡めた話を書きたいと思います。
ハマショーのお父さんが広島に原爆が落とされた日に救援隊としての活動として入市したことによる被爆者であるので、ハマショー自身は被爆2世に当たります。
そのため、広島の悲劇や反戦・反核などを歌の中に入れた曲はいくつかあります。
代表的なのがアルバムJ.BOYに収録されている「八月の歌」や「A New Style War」だったりしますが、今日はさらにもう一曲を加えたいと思います。
それが「裸の王達」です。
今だからこそ響く歌詞
歌詞を以下に転記してみます。
寒さに凍えてる者達に
木を切るなと誰が言えるだろう
飢えている者達に
その土地を耕すなと
誰が言えるだろう
俺達は まず 火と水と食糧を求めて森を切る
罪人を 誰が裁ける
今夜 お前はガソリンを
燃やして恋人の所へ向かう
情熱という名の車の
孤独という名の車輪を廻して
おろかな男達
権力にむらがり閉ざしていく
未来への最後のドア
混乱と憎悪と暴力に
満ちてるこの世界
祈りを銃弾に変え
壁は崩れ 溝は深まり
人を愛すにも命がけ
罪人を 誰が裁ける
今夜 お前はガソリンを
燃やして家族の待つ家へ帰る
幸福という名の車の
自我という名の車輪を廻して
今夜 俺はガソリンを
燃やして荒れはてた聖地を走る
欲望という名の車の
絶望という名の車輪を廻して…
改めて文字にすると、なかなかハードな歌詞です。
何がすごいかって、これを今から93年リリースのアルバムで書いているってことです。
東西冷戦が終わりを迎えつつある時代であったりで、当時は今よりももっと世界的に不安定な時代だったのかもしれませんが、改めて今読んでも、今でも当てはまる事ばかりが書いています。
“裸の王”って、今でも何人かの顔と名前が浮かんできます。
収録アルバムは
そんな「裸の王達」ですが、今回50周年企画で初めてアナログ化されたこのアルバムに収録されています。

浜田省吾
その永遠の1秒に
-SHOGO HAMADA 50th Anniversary Vinyl Collection-
2025年

- A1:境界線上のマリア
- A2:傷だらけの欲望

- B1:最後のキス
- B2:悲しみ深すぎて
- B3:ベイ・ブリッジ・セレナーデ

- C1:こんな気持のまま
- C2星の指輪

- D1:裸の王達
- D2:初秋
前に紹介をした『誰がために鐘は鳴る』と匹敵するぐらい良い曲が多く収録されています。
おわりに
ここ最近、広島出身の吉川晃司さんも広島原爆を通した反核的なメッセージを発信していますよね。
彼も浜田省吾と同じで、被爆2世なんですが、80年もの時間が経過して風化しつつある“悲しく繰り返してはいけない歴史”を伝えるべく活動をしているみたいなことを言われていました。
8月というのは、広島・長崎の原爆の日と終戦記念日があり、平和について改めて考えさせられる期間でもあります。
来週はお盆休みになるので、改めてハマショーのメッセージを聴きながらゆっくりとした夏休みにしようと思います。
レコード情報
浜田 省吾 – その永遠の1秒に SHOGO HAMADA 50th Anniversary Vinyl Collection
リリース:2025年
レーベル:ソニーミュージック
規格:12インチ LPアルバム2枚組
stereo 45RPM
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